• 資源循環
  • 三菱ケミカルG、MMA系のバイオ化加速
  • 2023年11月1日
     三菱ケミカルグループは、メタクリル酸メチル(MMA)系製品群のバイオマスグレードを拡充する。MMAはケミカルリサイクル(CR)、既存プロセスへのバイオマス原料適用、発酵法による新規プロセス開発の3本柱でサステナブル化に取り組んでおり、既存プロセスへの早期適用に向けて広島事業所(広島県大竹市)にパイロット設備導入を検討中だ。MMAの3製法のうちC4法から取り組む可能性が高い。パイロット設備で不純物などの状況なども精査しながら需要を見極め、数年後の実機生産を目指していく。MMAの誘導品ではMMA以外の成分のバイオマス原料活用開発も継続しており、多方向から植物由来原料使用比率の向上に取り組む。

     三菱ケミカルグループはMMAについて富山事業所(富山市)を候補にCR設備の導入を検討するなど、リサイクルでの本格事業化を目指す一方、バイオマス化も重要課題として経営リソースを注ぎ込んでいる。

     MMAの3製法であるACH法、新アルファ法、C4法のいずれもバイオマス原料活用について研究開発を進めており、それぞれバイオアセトン、バイオエタノール、バイオイソブタノールを活用することで製造できるとの基礎研究を終えた。実用化する際は既存プラントにそのまま適用できるため、大規模な設備投資が不要なことが強みだが、バイオマスならではの不純物の確認などのため、パイロット設備の導入検討を進める。

     C4法でバイオイソブタノールを用いた場合、バイオマス比率は80%となり、メタノールも切り替えれば100%化も可能となる。パイロット設備で実証した後、需要動向を見極めたうえで量産設備での製造に移る。日中韓タイのいずれかで生産することになるが、全量バイオマス品とするか、マスバランス方式を採用するかは「両睨みで考える」(同社)。その先には植物由来原料から発酵法で直接MMAモノマーを製造する新規製造技術も見据える。

     並行してMMA誘導品のバイオマスグレード拡充も進める。メタクリル酸イソボルニル(IBXMA)をはじめ、同社では以前から原料のアルコールなどに植物油をはじめとしたバイオマスを用いた製品を展開している。さらにメタクリル酸グリシジル(GMA)など複数の製品でもバイオマスグレードを開発中。GMAは現行法で使用するエピクロルヒドリンが微量に塩素分を含むが、新製法ではハロゲンフリーとできることも強みとなる。
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