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  • 「双日プラマテック」来春発足 合樹市場で勝ち残り
  • 2026年1月23日
    • 双日プラネットの武智社長(左)とプラマテルズの田口社長
      双日プラネットの武智社長(左)とプラマテルズの田口社長
     双日プラネットと100%子会社のプラマテルズは、来年4月1日に予定する統合新会社の名称を「双日プラマテック」に決めた。「プロダクトアウト型」で製品をグローバル展開してきた双日プラネットと、家電、OA、医療、玩具などの領域で「顧客密着型営業」を展開してきたプラマテルズの強みを掛け合わせ、激変する合成樹脂市場で勝ち残りを図る。事業投資も積極的に行っていきたい考え。

     新社名は、「プラスチック、素材・マテリアル、技術・テックで新たな付加価値を生み出す企業」をコンセプトとした。すでに、大阪やインド拠点を統合し、来春に向けて他の内外拠点も段階的な統合を進める。

     両社の変遷は、国内の樹脂業界の再編にあわせて統合を繰り返してきた歴史だ。

     双日プラネットの源流はニチメン、日商岩井、蝶理の3社で、2002年に各社が合成樹脂部隊を切り出す格好で、プラネット、日商岩井プラスチック、蝶理プラテクノが分社化。04年に3社が統合してプラネットが誕生し、07年に双日プラネットに改称して今日にいたる。

     他方、プラマテルズは、1952年に設立された合成樹脂原料の専門商社、日本樹脂に起源を持つ。98年に大阪のニチメンプラスチックを吸収し、2000年に甲子産業と合併してプラマテルズが発足。01年にジャスダックに上場している。

     双日プラネットは、プラマテルズの筆頭株主であった21年に株式公開買い付け(TOB)を実施して完全子会社化した。その後も両社それぞれの強みを生かして独立独歩で歩んできたが、双日グループ内の合成樹脂事業の経営効率化、営業シナジー実現などを狙い、27年4月に統合新会社を発足する格好だ。

     双日プラネットは、双日グループのグローバル供給網を生かし、競争力ある製品をさまざまな用途で世界に販売してきた。他方、プラマテルズは、OAや家電、玩具、医療分野などで日系顧客に密着した商売形態が特徴だ。中国勢の台頭もあって合成樹脂業界は競争環境が激変し、国内では再編風も強まる。新会社は、それぞれの知見や得意領域でシナジーを発揮しながら、「いかなる環境下でも勝ち残れる会社を目指す」(双日プラネットの武智彰久社長)。

     今後、プラマテルズが有する海外事業拠点は、27年4月までに双日の海外法人と統合する。プラマテルズの既存顧客の海外進出を双日グループのアセットで支援したい考え。同社の田口雅一社長は「これまで射出成形用途向け合成樹脂原料の取り扱いが主体だったが、今後は双日プラネットが展開する包装資材なども提案できるようになる」と期待を寄せる。他方、顧客に密着することで深い情報を得てきたプラマテルズの知見を新会社で共有すれば、より競争力のある商品や顧客ニーズに沿った提案も可能だとみている。

     武智氏は27年4月からスタートする次期中期経営計画では「他社との差別化が可能となる機能獲得につながる事業投資も実行したい」と意欲を語る。フィジカルAI(人工知能)や再生・細胞医療などの新たな領域にも踏み込む方針だ。田口氏は「グローバルな競争下で戦う日系企業を側面支援できる戦略的パートナー商社であり続けたい」と強調する。
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