◇…「初めての中国は２００２年。議員１年生の時だった」と振り返るのは上川陽子外相。北京、上海両市を訪れ、当時の銭其琛副首相と会談するなどした。再び訪中したのは０７年のことで、時の中国ナンバー２である温家宝首相と会談する機会を得たという。この時の経験などを通じ、日中両国間にある課題に対して、「知恵を出して解決していくことが重要だと確信した」。

　◇…今年は日中平和友好条約締結から４５周年という節目。取り巻く環境は大きく変わり、政治や経済だけでなく、「気候変動や感染症対策などでも協力が不可欠になってきた」と指摘する。「課題は多い」としつつも、「幅広い重層的で安定的な関係構築が必要」と強調し、「対話し、主張すべきは主張する」との考えの下、新たな局面を切り拓くことに挑む。