国内の化粧品市場は、「脱マスク」や外出機会の増加などを反映し、新型コロナウイルス禍による落ち込みからの回復基調が続いている。富士経済によると、２０２３年の市場規模は２２年比３・３％増の３兆２７６億円になる見込みで右肩上がりに拡大。ファンデーションやリップカラーの売り上げが増え、スキンケア意識の高まりから高価格帯ブランドの需要は堅調だ。髪を美しく保つヘアケアは高級品が支持を集め、売れ行き好調が続く。こうした状況を踏まえ、競争力のある製品開発を支える化粧品原料市場も活況を見せている。高い機能性はもちろんのこと、環境志向の高まりで独自性のある天然・自然由来原料への関心は高く、今後の展開が注目される。