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  • 化粧品総合特集 R&Dトップに聞く ノエビア・取締役 グループ総合研究開発部統括責任役員・関泰三氏
  • 2023年10月23日
     化粧品における価値創造は、年齢や性別、国籍といった枠を超え、あらゆる価値観やライフスタイルを双方に認め合う多様性の尊重により、無限の可能性を秘めている。化粧品による「自分らしさ」という自己表現の確立は、人々のQOL(生活の質)の向上に大きな影響をもたらす。当社のものづくりの根幹には、“顧客一人ひとりの毎日に寄り添い、美しいお肌を育むともに、心をも豊かにする力になりたい”というポリシーが受け継がれている。

     1978年、ノエビア初のハーバルスキンケアが誕生し、現在まで多くのロングセラーブランドが生まれている。付加価値の高い独自の化粧品を継続的に提供するため、40年以上にわたる植物研究により、約2500種類もの植物エキスを170種類の項目にて分析してきた。植物の有用性と安全性を解明したこれらの基礎データは、イノベーションの宝庫である。

     今秋、シワをはじめ、皮膚老化に着目した新しい美容液を発売する。美容成分「ナイアシンアミド」とさまざまな植物エキスの組み合わせにより効果感を高めた。オランダビユ由来成分「バクチオール」に代表的な細胞老化マーカーを抑制する機能を見いだした。また、「メドウスイート」が老化細胞除去成分(セノリティクス)を含むことを明らかにした。さらに、たんぱく質の大規模研究(プロテオーム解析)から老化を抑制する機能性たんぱく質TCF25を特定し、「ワレモコウ」によるTCF25産生促進作用を確認した。植物研究と最先端テクノロジーの融合により、化粧品の機能と情緒の価値を高めていく。

    • シワをはじめ皮膚老化に着目した美容液「ノエビアリンクル91」
      シワをはじめ皮膚老化に着目した美容液「ノエビアリンクル91」
     当社は、創業以来の植物研究の集大成として、北海道の遊休農地での自社栽培にて有機JAS認定を取得し、創造的再利用(アップサイクル)に取り組んでいる。環境に配慮しながら、より安全で高品質な植物の栽培により、持続可能な社会の実現を目指している。

     マスク着用の緩和により、スキンケアやメーキャップへの意識が高まっている。とくにマスクを外した自分の肌に不安を持つ方も多い。最高峰エイジングスキンケア「ノエビア スペチアーレ 薬用クリーム」に加え、9月に発売した「ノエビア スペチアーレ ローズコフレ」がメークをしながらスキンケアもできる商品として支持を得ている。

     今後も、化粧品の効果効能に加え、環境負荷、生物多様性に配慮した商品の継続的な提供により、顧客の生活にやさしく寄り添いたい。
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