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  • 化粧品総合特集 OEM/ODM エア・ウォーター・リアライズ、茨城で充填ラインを増設
  • 2023年10月23日
  •  エア・ウォーターグループで、エアゾールや化粧品の製造を手がけるエア・ウォーター・リアライズ。従来のエアゾールを軸とした事業領域から化粧品も加えた総合ODM/OEMメーカーとしての変革を目指し、今年4月に現社名へと変更した。今後はエア・ウォーターグループにおけるウェルネス領域をけん引する中核企業として、他のグループ会社とのシナジー創出を図っていく。

     同社は人体用品や家庭用品、工業用品などエアゾールのOEMで業界3位のポジションを構築。さらなる成長を図るため2018年に化粧品ODM/OEMを新たな事業ドメインに設定し、化粧品市場へ本格参入。エアゾールで培った危険物製造に関するノウハウを強みに、多様な剤型の化粧品ODM/OEMで実績を拡大してきた。

     化粧品の製造は茨城工場(茨城県小美玉市)で行い、市場の回復にともない足元ではフル稼働に近い状態が続く。このため今期中にスキンケアやヘアケアなど液体化粧品の充填ラインを1ライン増設する計画。さらに来期中もパウチ製品に対応した充填ラインを1ライン増やす考え。

     新井喜久社長は、「化粧品はスキンケア製品を中心に受注好調が続いている。加えて、昨期から今期にかけて中・高価格帯ヘアケア製品の新規案件も獲得し、キャパシティの拡大が必要である」と設備投資の理由を話す。23年度上期は化粧品全体で2ケタ以上の増収を見込んでおり、旺盛な需要に対応していく方針だ。

     一方、会社全体の大きな動きとしては今年10月1日にエア・ウォーターグループで注射針の製造を手がけるミサワ医科工業(茨城県笠間市)と統合し、本社も東京・神田から京橋に移転した。ミサワ医科工業も茨城県内に製造拠点を構え、地の利を生かした人材活用などでシナジーを発揮させていく。

     また、新本社内には、製品改良などを行うサテライトラボを設置した。顧客の要望により迅速に対応できる拠点を新設したことで、さらなる業容拡大につなげていく。
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