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  • 化粧品総合特集 OEM/ODM 東洋ビューティ、企画・営業・研究 連携深化
  • 2023年10月23日
  •  東洋ビューティは、化粧品ODM/OEMメーカーとして企画提案から処方開発、製造、品質管理まで一貫した体制を構築し顧客ニーズに応えている。足元では、ヘアケア製品を中心に新規顧客の引き合い、獲得が進む。また展示会などを接点に海外企業から工場見学の機会も増え、関係構築に注力していく。

     グローバル化に向けた動きでは、2022年に同社初の海外現地法人を中国・上海市内に設け、業務を開始。コロナ禍での立ち上がりとなったが、地場メーカーへの地道な営業活動が実を結び、案件獲得にもつなげている。今後は中国市場での足場を固めながら、他国への展開も見据える。

     今期の注力テーマについて小井戸利行常務取締役は「企画、営業、研究の三位一体で連携を深め顧客対応力を底上げしたい」と話す。この一環として今年から顧客向けのメルマガ配信を開始。メルマガの反応から顧客の興味・関心分野を絞り込むなど、提案活動にも生かしている。

     また、新領域への挑戦では「フェムテック」に着目し女性の悩みを解決する製品開発を推進。更年期世代向けのスキンケア「メノポーズコスメ」などを提案している。昨年に続き、今年も「フェムテックトーキョー2023」に出展し、同分野で存在感を高めていく考え。

     同社の生産拠点は上野工場(三重県伊賀市)、宇都宮第一、第二工場(栃木県芳賀町)、佐賀工場(佐賀県神埼市)の計4工場。佐賀工場は19年に稼働した量産プラントで、上野工場と宇都宮工場に対するBCP機能や海外への輸出基地としての役割も期待される。

     行政などと連携した地域活動にも積極的だ。佐賀工場では、佐賀県および佐賀大学との協働により化粧品業界に興味のある高校生を対象に、化粧品試作体験や工場見学などの体験型セミナーを今年1月に実施。さらに佐賀工場では太陽光パネルの設置など環境負荷低減にも努めている。再生可能エネルギーは順次、他拠点でも進めていく方向だ。
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