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  • 化粧品総合特集 OEM/ODM 日進化学、付加価値の創造など注力
  • 2023年10月23日
  •  日進化学は、「生産性の向上」と「付加価値の創造」を重点テーマに成長を図り、化粧品市場での存在感を進めていく。QCD(品質、コスト、納期)を徹底するほか、デジタル・トランスフォーメーション(DX)や自動化による生産性向上・省力化も積極的に行い、強靭な経営体質を築き上げる。OEMはもちろん、製造、開発、営業が一体となったODMも磨きをかけ、ファブレスメーカーなど新規顧客の獲得にもつなげていく方針。

     2023年3月期決算は、売上高が116億円で前期比6%増となった。今年の上期は中・価格帯のヘアケアさらにボディケア、洗顔料などを中心に受注を獲得。またエアゾールでは、炭酸ガス入りの洗顔料なども堅調に推移している。一方で、原材料やエネルギー、人件費などの上昇の影響を受け利益面は苦戦。今期も厳しい状況が続くものの、価格転嫁や生産効率化で改善を図っていく。

     同社の大きなテーマが「スマートファクトリー化による生産効率向上と提案力の強化」(髙田寛社長)。新型コロナウイルス禍を経て外国人観光客も戻りつつあるなか、化粧品市場の回復も期待され、商機を広げていく考え。

     生産性向上に向けては、機械化やDX活用を加速し、スマートファクトリーの実現を目指す。効率化や省人化などQCDのレベルアップも図りながらOEMとしての存在感を高める。

     また付加価値の創造では、処方開発と営業提案の両輪を推進。処方開発は原料や香料からこだわり、全方位型で提案できるスタイルを確立していく。今後は化粧品業界での存在感が増しているファブレスの新興企業に向けた提案活動も活発化させていく考え。

     一方、さらなる成長に向けて今後は海外展開も強化する。ASEAN(東南アジア諸国連合)、韓国などをターゲットとした事業展開に向け、準備を進めている。
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