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  • 化粧品総合特集 一丸ファルコス、ゆらぎ肌改善ニーズ狙う
  • 2023年10月23日
  •  一丸ファルコスは、オーガニック認証を受けたアロエベラの葉の汁を植物性乳酸菌によって発酵させたエキス「ファーメンテージ アロエベラ」を大洋香料と共同で開発した。気温や花粉などの外部刺激のほか、ストレスや疲れ、ホルモンバランスの変化といった内部からの影響によって一時的にトラブルが起こりやすい不安定な肌状態「ゆらぎ肌」をケアするのが特徴という。肌本来の力を取り戻し、健やかな肌に整える発酵成分を用いた化粧品「発酵コスメ」に注目が集まっている。美容液や化粧水などの基礎化粧品で需要拡大を目指す。

     ゆらぎ肌は、一般的に春先など季節の変わり目に現れやすく、乾燥や赤み、ニキビなどトラブルは人それぞれだ。ファーメンテージ アロエベラは、肌の炎症の元となるサイトカインの一種であるインターロイキン(IL)-1αなどの細胞からの放出を抑え、乾燥による炎症や刺激を抑制する働きが期待できる。

     ほかにも、カリウムや乳酸などのNMF(天然保湿因子)を補うことで、ゆらぎ肌のキメや水分量の改善が見込めるという。紫外線の刺激を受ける顔面などの露光部における肌細胞からのIL-1αの放出を抑える作用もある。10月から顧客への提案活動を始めており、ゆらぎ肌に対する高まる改善ニーズを取り込む。

     一方、ヘモグロビンより製造されたポルフィリン誘導体「ヘマチン」を主成分とする機能性ヘアケア原料「グロスフィリンP」は、CMC溶出や脱色処理によるダメージの改善をはじめ、ダメージによる毛髪ハリ低下の回復やパーマ保持作用をこれまで提案してきたが、新たにヘアカラーの濃染・退色防止作用についても効果を確認した。

     白髪染めなどの施術においてカラー剤を塗布した後処理に用いると、染料の合成反応を促進させることが可能という。ヘアカラー後に日常的に使うシャンプーやトリートメントへの応用を働きかけていく考えだ。
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