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  • 化粧品総合特集 高砂香料工業、原料の持続可能性を追求
  • 2023年10月23日
  •  高砂香料工業は、化粧品原料のサステナブル対応を強化している。環境対応の観点から化粧品の持続可能性が重視されるようになった近年の化粧品業界において、原料メーカーにも環境に配慮した素材の供給が求められている。とくに海外の化粧品メーカー向けのビジネスではサステナブル対応が不可欠だ。国内外で事業を展開する同社は、持続可能な原料の販売強化にこれまで以上に力を注ぐ。

     環境配慮ニーズに対応する「サステナブルセント」は、100%再生可能原料を使用し、生分解性を持つ原料を厳選した同社の製品カテゴリー。製造プロセスにおいても、新しい触媒反応の開発や短い工程でものづくりを可能にするなど、環境に優しいグリーンケミストリーを推進している。

     同社は、サステナブルという考え方が社会的に浸透する前から100%再生可能原料を用いたメントールを開発するなど、環境に優しいものづくりを重視してきた。独自技術をグリーンケミストリーの推進に応用できるのは強みの一つだ。

     主力製品の拡販にも注力する。独自の不斉合成技術を用いたセラミドは、ヒトの肌に存在するセラミドと同一の構造を実現。高純度かつ高品質な素材として定評があり、国内では高価格帯を中心としたスキンケアやヘアケア領域で展開している。

     海外では中国の高価格帯スキンケア用途が堅調。人口の多さや中長期的な経済成長を見込み事業拡大へ向け拡販を図る。

     ウェルビーイングの高まりなどを背景に需要が増加している「センセートシリーズ」も引き続き提案を強める。清涼感素材「Coolact」は、製品の付加価値向上に貢献できる素材として、とくに海外での認知度向上および販売拡大に注力する考えだ。温感素材「Hotact」は健康・フィットネス分野などパーソナルケア用途での引き合いが強まっている。
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