日本ルーブリゾールは、天然由来原料を中心とする新規製品をグローバル展開し、市場でのプレゼンスを高める。

　シャンプーなどの洗浄剤向けの新製品として、高純度コンディショニングポリマー「Ｓｅｎｓｏｍｅｒ　Ｃａｓｓｉａ　Ｐｏｌｙｍｅｒ」を開発した。薬用植物として知られている「カッシア」の種子を原料とする天然由来指数の高いカチオン性ポリマーで、シャンプーなどに含まれるアニオン性の界面活性剤と独特なコアセルベーションを形成することで、優れたコンディショニングを提供する。水に溶けやすく分散性が良好なため、工程の簡素化も実現する。

　同社の代表的な化粧品原料「Ａｒｇｉｒｅｌｉｎｅ」から新グレードの製品として「Ａｒｇｉｒｅｌｉｎｅ　ＹＯＵｔｈ」を上市した。従来製品が水溶性であるのに対し、新規製品は油溶性で、オイルベースの化粧品に対して使用できる。筋収縮によって生じる表情ジワを緩和させる機能を持つ。

　「Ｕｐｌｅｖｉｔｙ　ｅ－Ｌｉｆｔ」は、天然由来のペプチドを使用したスキンケア向け原料。顔上半部のリフティングとシワの改善に効果を発揮する。顔下半部に有効な既存製品の「Ｕｐｌｅｖｉｔｙ」と併用することで顔全体のリフトアップ効果が見込める。

　「Ｃａｒｂｏｐｏｌ　ＳＣ－８００」は、スキンクレンジング製剤を増粘・安定化できるように設計された新規ポリマー。アミノ酸系や石鹸系、サルフェート系など幅広い界面活性剤への適用範囲を持つ。また昨今、同製品がオイルを配合した製剤を安定化させることがわかった。各界面活性剤にオイルが配合できるようになることで、皮膚への低刺激性や保湿効果などさまざまな機能性を持たせることができる。

　今年９月には、同社主催では初めてとなる「化粧品原料セミナー」を東京と大阪で開いた。来年以降も定期的に開催し、化粧品業界にさまざまなソリューションを提供する。