• 大型特集
  • 化粧品総合特集 クローダジャパン、独自精製用いた原料拡販
  • 2023年10月23日
  •  クローダジャパン(東京都新宿区)は、独自の油脂精製技術「アルティモピュアテクノロジー」を活用した化粧品原料の販売拡大を図る。アルティモピュアテクノロジーは、素材に含まれる微量の不純物を除去する技術だ。世界的なサステナブルの潮流を背景に天然原料の需要が増えるなか、品質や安全性の観点から同技術に注目が集まっている。

     アルティモピュアテクノロジーは、40年以上の歴史と実績を持つ滋賀事業所(滋賀県東近江市)のコア技術だ。植物油やエステルの変色やにおいを低減するほか、感触の改善、処方中の有効成分の安定化などを実現する。国内のみならず海外向けの販売も強化していく。

     同技術を用いて、トマトの種子から得た油をアップサイクルした新原料「Cropure Tomato Seed Oil(クロピュア トマトシードオイル)」を開発した。安定性に優れ、植物油独特の黄色みやにおいがなく、経時での変色や酸化臭も抑える。

     毛髪にまとまり性を付与する効果が期待できるといい、主にヘアケア向けにプロモーションを行っている。感触面では伸びが良く、保湿効果も期待されているため、スキンケア用途にも展開を広げる計画だ。

     低融点・低粘度で安定性に優れるワセリン「Crolatum(クロラータム)VL」にも同技術が用いられている。べたつかず肌にとろけるような感触を付与するといい、スキンケアやリップ用途を中心に提案している。微量の不純物を除去することで安全性を高め、肌が弱い人でも安心して使うことができる。

     世界的にサステナブルな製品開発が求められるなか、今後はバイオ分野への展開なども強める。また、2030年までのコミットメントで、6000万人を皮膚がんから守ることを目指しており、サンケア分野において紫外線散乱剤の拡販に注力していく。
いいね

  • ランキング(特集)