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  • 化粧品総合特集 大阪有機化学工業、東南アなど海外市場開拓
  • 2023年10月23日
  •  大阪有機化学工業は、事業譲受した頭髪化粧品用アクリル樹脂を軸に成長が期待できる海外市場開拓を加速する。すでに多くの実績を有する中国、韓国に加えて、東南アジア、インド、米国といった地域でもさらなる需要拡大が期待される。今年は現地商社と連携し、積極的に現地の展示会へ参加しており、海外での事業基盤をより強固なものとする。

     三菱ケミカルから譲り受けた「ユカフォーマー」「ダイヤフォーマー」「ダイヤスリーク」といった頭髪用アクリル樹脂は、優れた機能や品質、安全性が業界で高く評価され、日本国内のみならず海外でも多くの実績を有している。ヘアケア用途のみならず、シャンプー・リンスなどのインバス用途や、クレンジングフォームなどのスキンケア用途で安定した需要が見込まれる。

     同社は新たに得た販売チャネルを活用し、グローバルでの事業拡大を推進中。その一環として、国内外で化粧品関連の国際展示会へ積極的に参加する。今年は、横浜で開催された「第11回化粧品産業技術展(CITE JAPAN2023)」を皮切りに上海、インドの展示会に出展。ダイヤスリークをはじめ、保湿・パラベンフリー機能を有する1,2-ヘキサンジオール「KMO-6」といったユニークな製品群を紹介。さらに、今年10月には米国・カリフォルニア、11月のタイ・バンコクの展示会への参加を予定している。

     こうした海外の展示会では、現地商社や日系商社と連携し、ローカル企業を対象とした最適な処方提案まで行うことで、現地での認知度向上および需要の掘り起こしを狙う。

     供給面では金沢工場(石川県白山市)および酒田工場(山形県飽海郡)での生産体制を整え、年内にもほぼ全製品で自社生産への切り替えを完了する計画。今後製品の安定供給および品質の維持・向上とともに、新製品開発に力を注ぐ方針だ。
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