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  • 化粧品総合特集 ADEKA、水系ゲル化剤など強化
  • 2023年10月23日
  •  ADEKAは、中期経営計画「ADX 2023」で、人と環境にやさしい製品の提供を通じた持続可能な社会と豊かなくらしへの貢献を目指す。化粧品原料でも天然由来原料を使用した品揃えを拡充し、顧客ニーズに応えていく。

     水系ゲル化剤では、化粧品に弾力や復元性などユニークな特徴を付与する「アデカノールGT-700/GT-730」(医薬部外品対応)が、中・高価格帯のヘアケア用途で引き合いが増加。従来適用が難しかったシャンプーに対して「ぷるぷる感」をはじめ独自のテクスチャーを付与できることを見いだし、評価が拡大している。今年9月開催の学会「日本油化学会」や10月の「レオロジー討論会」などに参加し、技術者向けに情報発信を強化している。

     一方、社内技術の活用ではウレタンポリマーの設計・製造技術を起点に、石油由来の水添ポリイソブテンを代替可能な天然由来成分「アデカノール OUH eco」を開発。石油系と同等の粘度を持ちながらべたつきが少なく、光沢がある特徴を生かし、今年の化粧品展示会ではリップ・口紅用途向けのデータを初披露。反響は大きく、今後はアイクリームやサンケア用途向けのデータの取得を進め、評価の拡大を図る。

     グリコール系保湿剤は、世界的にパラベンやフェノキシエタノール不使用の動きが進むなか、「アデカノールOG/GE-RF」は、防腐剤フリー処方と相性が良く、堅調な需要となっている。

     また昨年中国化粧品の新原料登録備案を完了した、低刺激性や高い静菌作用を特徴とする「アデカノールCHG」に続き、天然由来成分の「同NHG eco」も今秋には備案を完了し、中国での需要に対応する。今後も天然由来品を含めた幅広い製品を展開し、グリコール系保湿剤のトータル提案を図っていく考えだ。
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