阪本薬品工業は、「顧客のＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）達成のための心強い相談相手」をスローガンに、環境や人にやさしく多彩な機能をもつポリグリセリン、ポリグリセリン脂肪酸エステルで石油系原料の代替を積極的に提案している。同時に「アプリケーションラボ」（大阪府和泉市）を活用し顧客のサステナブル化粧品の設計・開発支援に努めており、ＰＥＧフリー・鉱物原料フリー化粧品向け新原料の提供や、顧客の製造現場における低エネルギー化に貢献していく考えだ。

　ポリグリセリン、ポリグリセリン脂肪酸エステルは植物由来のグリセリンをベースにしているためにやさしい安心・安全な素材であるとともに、多機能で使用感に優れるという特性をもつ。保湿剤・乳化剤・油剤として、スキンケアからメーキャップ、洗浄、サンケア、ヘアケアといった各種化粧材料に幅広く利用されている。

　新製品として需要拡大が期待されるのが、ポリグリセリン脂肪酸エステルをベースとしたオイル増粘ゲル化剤「ＢＥＤ－１０２」。同剤は幅広い油に対して高い増粘効果を示すととともに、柔らかな感触を兼ね備えている。

　また、新たな処方して、従来の「溶解型」や「液晶型／バイコンティニュアス型」とは異なり乳化させることなく、少ない界面活性剤量で水洗性と耐水性を両立したクレンジングオイル処方を提案中。メーク汚れを溶解したオイルをポリグリセリン脂肪酸エステルが大きな粒子となり包み込み、水洗時に大きな油滴となって汚れが再付着することなく洗い流すことが可能。

　一方、チョウジやカワラヨモギを主成分とした天然植物系抗菌製剤「ＳＹプランテックス」シリーズでは植物由来の１，３－ブチレングリコール（１・３ＢＧ）を配合した全成分植物由来の「ＳＹプランテックスＫＮＰ」が注目されており、今後の採用拡大が期待される。