欧州ではマイクロバイオームアプローチがトレンドとなっており、今年３月にバルセロナで開かれたｉｎ－ｃｏｓｍｅｔｉｃｓ　ｇｌｏｂａｌ　２０２３でも話題となった。そうしたなか、山川貿易は、表皮に常在する微生物叢を過剰な太陽光から保護することで、光老化から肌を守る革新的な新原料「ＰＨＯＴＯＢＩＯＭＥ（フォトバイオーム）」の紹介を開始している。

　植物幹細胞に特化した化粧品原料メーカーＶｙｔｒｕｓ社（スペイン）は、光老化ケアにおいて、世界で初めて皮膚と微生物叢と太陽光の関係に着目した。

　太陽光に曝されると、普段は無害な微生物叢が、環境因子に対する皮膚の抵抗力を弱める物質を分泌して皮膚を攻撃するようになり、炎症を引き起こすことで皮膚の光老化をより悪化させるが、微生物叢を太陽光から保護することで、光ダメージを修復・保護する特定の有益な代謝産物を合成・放出する。これら有益な代謝物の中には、高い抗酸化力があることで注目される成分「ウロリチン」等が含まれており、紫外線による皮膚の酸化反応を防ぐ。またチロシナーゼに依存しない経路を介して微生物由来メラニンを生成することで、皮膚内のメラニン生成を抑制するといった働きもある。

　フォトバイオームはザクロと砂漠地帯や半乾燥地域で採取されたワタの２種類の植物幹細胞由来の天然有用成分で、微生物の細胞膜を保護・強化する役割を担う植物由来の２成分（フルクトオリゴ糖とトレハロース）が配合されており、シミや目尻のシワ、鼻唇部に縦に入るバーコードジワなどの光老化を抑制する。用途はスキンケア、メークアップ、サンケア（日焼け止めでは保護しづらい頭皮の保護）など、幅広い用途でのへの活用が期待できる。

　ＣＯＳＭＯＳ認証あり、ＩＳＯ１６１２８　自然由来指数：１００％。