高市早苗経済安全保障担当大臣は１０月３１日の閣議後会見で、同月２８日と２９日の２日間、大阪と堺で開かれた主要先進国（Ｇ７）貿易大臣会合の大臣声明で経済的威圧の懸念とサプライチェーン（ＳＣ）の強靭化の必要性に言及したことについて、「大いに歓迎する」と語った。

　経済的威圧については「特定の国家による非軍事的な圧力によって国家の自主的な外交政策や意思決定、健全な経済発展が阻害されることを防ぎ、開かれた安定した国際経済秩序を維持・強化するための取り組みを進める」とし、「（国家としての）自律性と（国際秩序・ルールに基づいた）優位性、不可欠性の確保と産業界との連携」の重要性を強調した。また、「経済安全保障推進法に基づいたサプライチェーンの強靭化に向けた取り組みもしっかりと進めていく」と述べた。

　日本が議長国を務めたＧ７貿易大臣会合では、他の政府による正当な主権的選択に干渉する威圧的な経済的措置、その威嚇への懸念を表明、今年５月のＧ７首脳会議（広島サミット）で提示された「経済的威圧に対する調整プラットフォーム」の進展を再確認した。また、Ｇ７内外の信頼できるパートナー国との強靱なサプライチェーンネットワークの構築や強化も大臣声明に盛り込まれた。