• アクセンチュアの守屋靖裕氏(左)、アラスジャパンの久次昌彦社長
      アクセンチュアの守屋靖裕氏(左)、アラスジャパンの久次昌彦社長
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     <アクセンチュア インダストリーX本部 マネジング・ディレクター 守屋靖裕>

     化学業界でスペシャリティケミカルへのシフトが鮮明となるなか、最終製品のニーズを理解し製品開発に活かすことが重要となっている。石油化学は複数社でシェアを分け合うケースが見られるのに対し、ファインケミカルでは生き残りを賭けてニッチトップを維持しなければならず、製品開発から量産立ち上げまでの迅速化が求められる。

     量産化までのスピードアップには、業務プロセスやシステムが孤立して連携できていない状態、いわゆる情報のサイロ化を解消する必要がある。

     また、統合データを活用したコンカレントエンジニアリングの実現が必須になり、レシピやBOP(製造ブロックフロー)などの情報を相互に連携させるための情報基盤の整理は欠かせない。この基盤の心臓部にあたるのがPLM(製品ライフサイクル管理)システムだ。

     PLMは、製造業における一連の工程を統合的に管理する。製造のデータを管理するMES、設備管理を行うEAMといったシステムを連携しながら製品開発後の量産化検討を進め、素早く市場や契約先に届けることが重要だ。PLMを中心としたデータベースができると、AIを活用して製造工程を最適化するプロセスインフォマティクスでAIと人の協業による“筋の良い”製造工程・条件の検討が仮想空間上でも可能になり、ひいては化学業界の競争力につながる。

     日本の化学産業は非常に良い素材を保有する企業が多い。とくに、半導体や電池関連で世界的に優位性のある材料を開発・製造している。PLMを前提とした製品開発の高速化は、日本の製造業により一層の競争力強化をもたらすだろう。

     <アラスジャパン 社長 久次昌彦>

     化学業界の多くの企業では、システムが分断され部門ごとに情報がサイロ化されているため、業務プロセスがスムーズに流れていない。この状態を解消するには、共通プラットフォームを用意し、関係するデータ同士を連携させ、情報のリレーション(デジタルスレッド)をたどれば自分の欲しい情報を見つけることができる環境を作る必要がある。

     高機能化学品の早期展開は、いまや市場で生き残るための至上命題であり、ITを使い、企画、設計、工場間の業務を効率的につなげていく要求が高まっている。

     製品の早期展開には多品種少量のデータをしっかりと管理し、レシピ、ものづくり、設備の3つの軸をうまくコンカレントに連動させることが不可欠だ。そのためには情報基盤を構築し、属人化を解消し、製品開発のチームと工場の設備管理の担当者間の情報共有を実現させなければならない。また、近年の二酸化炭素(CO2)排出量管理や化学物質規制への対応は、こうしたデータベース抜きでは難しい。これらの条件に対応する情報基盤がPLMシステム「Aras Innovator」(アラスイノベーター)。高機能化学品の早期開発を実現し、市場における化学メーカーのプレゼンス向上に貢献する。

    • https://events.aras.com/ACE2024-JP講演や各種プログラムを通じて、PLM業界の最新情報を紹介する
      https://events.aras.com/ACE2024-JP講演や各種プログラムを通じて、PLM業界の最新情報を紹介する
     ITを導入する際は、日々の業務を効率化する「ツール」と情報基盤である「プラットフォーム」を区別し、役割に応じて選ぶ必要がある。PLMはプラットフォームであるため、既存システムのデータを取り込める接続容易性と、多様な化学製品のデータを柔軟に管理できる環境適合性、長期間にわたってデータを維持管理できる持続可能性が求められる。10年~20年単位で正しくデータを管理することが、Aras Innovatorを導入することで実現できる。



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