• シリカコート材料の電子顕微鏡写真
      シリカコート材料の電子顕微鏡写真
     <ケミマテ2025>

     扶桑化学工業は、高純度シリカを粒子表面に被膜した「シリカコート材料」を開発した。超高純度原料を使用したシリカと独自技術の組み合わせにより、金属や樹脂、セラミックスなどの粒子表面に均一なコート層を形成し、コア材料に多様な機能を付与することができる。金属微粉の分散性向上にも寄与することから、小型高容量化が進む電子機器向け材料への適用が期待できる。

     扶桑化学工業は、「電子材料および機能性化学品事業」と「ライフサイエンス事業」を柱とする。「電子材料および機能性化学品事業」の主力品となる超高純度コロイダルシリカは、独自のゾル・ゲル法で合成した純度99・9999%以上のもの。半導体ではCMP(化学的機械的研磨)工程用スラリー向け砥粒剤として使用され近年、人工知能(AI)関連といった先端半導体向けで販売が伸長する。シリカコート材料は、超高純度コロイダルシリカの技術、知見を生かし開発した。

     ライフサイエンス事業では、総合有機酸メーカーの強みを生かした機能性果実酸(FFA)を次世代ビジネスとして成長させる方針。その主力となる「コート果実酸」では、有機酸の表面を油脂などで覆うことにより、有機酸が溶解するタイミングにトリガー機能を付与した。

     シリカコート材料は超高純度アルコキシシランを原料とし、独自のシリカコート技術FDC(FUSO Dispersible Coat)を適用させた。球状や針状といった形状に対応可能で、銅やニッケルなど金属微粉への適用では、濡れ性、焼結性の制御といった機能性の付与が可能となる。「良好な分散性の発現により分散剤が不要となるケースも考えられることから、コストダウンへの貢献も期待できる」(同社)。また、シリカ層の細孔に機能材を内包させることも可能であり、細孔サイズを制御することで、機能の徐放時間をコントロールすることができる。同社では材料提供から受託加工など多角的視点で事業を立ち上げていく考えで、5年後に数億円の売上高を目指す。

     扶桑化学工業は11月27、28日、東京ビッグサイト南展示棟 ホール1・2(東京都江東区)で開催される「ケミカルマテリアルJapan2025」(化学工業日報社主催)に出展する。今回、同社ブースでは、シリカコート材料やトリガー機能付き有機酸(コート果実酸)など電子材料、ライフサイエンスの両事業が手がける注目製品を紹介する。
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