•  扶桑化学工業は13日、半導体研磨向け超高純度コロイダルシリカの増強投資実施を発表した。京都事業所(京都府福知山市)に400億円を投じ、生産能力を2025年度比で2割高める。29年2月の操業開始を予定する。次年度以降に5~10%の価格改定を予定しており、投資リスクの軽減につなげる。

     同社は純度99・9999%以上となる超高純度コロイダルシリカを安定生産かつグローバルに供給できる数少ないメーカーと認知されている。コロイダルシリカは、半導体・CMP(化学的機械的研磨)工程用スラリー向け砥粒材として使用される。超高純度品は、人工知能(AI)半導体向けのCMP工程(前工程)に加え、先端パッケージング(後工程)の研磨工程でも使用量が増加する。同社品も、日本、台湾、韓国、米国といった主要市場に加え、近年は中国で販売量が増加している。

     同社では、伸長需要を見通し21年から鹿島事業所でI・Ⅱ期設備投資と京都事業所でのライン増設を実施してきた。総額約500億円を投じたもので、鹿島事業所のⅡ期は26年度下期、京都事業所の新設備は26年度上期に量産を開始し、生産能力は22年度比1・5倍に高める。

     AI関連が牽引する半導体市場を背景に、同社では、主要顧客から30年度に向けて年率8~10%増とする需要予測を受け取っているもよう。現状予測以上の角度で伸長していくことも考えられることから、継続投資について検討を進めてきた。課題となる高騰する投資額については、価格交渉を含め顧客と議論を進めていく考え。
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