• 機能性材料
  • タイホー、亜鉛メッキ薬の環境優位性向上
  • 2023年10月3日
    • タイホーの工場内
      タイホーの工場内
     <ケミマテ’23>

     タイホー(埼玉県川口市)は、亜鉛メッキ薬品やステンレスの化学研磨用添加剤の新規品開発に注力する。新規品には金属の表面処理の知見を応用し環境優位性や使い勝手の向上を可能にする。新規品を使用した課題解決に加え、薬品製造の過程において培われた生産技術を生かした製造受託サービスも拡充する。山口伸一郎社長は「現場と環境にやさしい商品を開発し受注獲得につなげたい」と話す。

    • 山口社長
      山口社長
     同社は、亜鉛メッキ薬品の専門メーカーとして50年以上の実績を有する。亜鉛メッキの添加剤は光沢剤や後処理剤から排水処理剤までフルラインアップ。厳格化する環境規制や医療分野、電気自動車(EV)など新しいニーズに向けた製品開発に取り組む。現場視点での問題解決ノウハウも充実しており薬品と機材設備の両面からのソリューションを提案する。

     化学研磨剤は物理研磨では加工が難しい処理品に対応する。医療などの先端産業で採用されている極小ステンレス部品の研磨などに展開している。SUS316やチタンなど難しい素材や微小部品向け研磨剤の開発が進む。川口市の本社では、開発機能も充実されており試作からサンプル提供まで迅速に対応できる。

     製造受託サービスでは、クロム酸、フッ酸、硝酸など加工が難しい難原料に関する引き合いが増加する。生産性の高いプロセスによる高品質化に加え、最小ロットや海外からの原料調達によるコストダウン、法令対応など顧客要望に合わせたサービスを提供する。「クロム酸などの取り扱いが難しい原料の加工で、差別化した受託サービスを提供したい」(山口社長)。

     タイホーは、10月23日~11月27日、オンラインで開催する「ケミカルマテリアルJapan2023」(化学工業日報社主催)に出展する。同社WEBブースでは、独自技術による製造受託サービスを紹介する。医療分野やEVなどでの使用を想定するアルミやチタンといった軽金属向けの化学研磨剤も紹介する予定だ。
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