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  • NTT-東京電大、量子アニーリングで無線品質推定
  • 2023年10月31日
  •  NTTと東京電機大学はこのほど、世界で初めて超高速と高精度を両立する電波伝搬シミュレーションの実現アルゴリズムを開発し、実際の量子アニーリングマシン上で有効性を実証したと発表した。同技術を通じ、ネットワーク上に構築されたサイバー空間上で個別の端末に対する無線通信システムの無線通信品質推定を、ミリ秒オーダーのリアルタイム性と誤差数デシベル程度となる高い精度で実施。フィジカル空間上での無線通信システムの制御情報として活用することで、ユーザー一人ひとりにリアルタイムに最適な無線通信品質を提供することが可能になる。

     今回の研究成果により、自動運転をはじめとした6G(第6世代通信)/次世代通信基盤IOWN時代に求められる、すべての端末がつながり続ける無線通信サービスの実現へ大きな寄与が期待できる。

     今後は、6Gで目指す信頼度99・99999%を達成するための技術開発を進める。さらに、同アルゴリズムを無線通信ネットワークに組み込み、高速・大容量・低遅延でつながり続ける無線システムの実証を進め、2030年をめどに技術確立を目指す。
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