<中国プラ業界最前線 Chinaplas2024>
【上海支局】中国・上海で23日、世界最大級の合成樹脂・ゴム関連見本市であるチャイナプラスが開幕した。中国内外の化学、機械メーカーやトレーダーなど4000を超える企業・団体が出展。今年も再生品・バイオマス原料転換やカーボンフットプリント削減など持続可能性が焦点で、各社関連製品・技術をアピールしている。主催者によると4日間の会期中、延べ27万人が来場する見込みで、中国樹脂市場への関心が依然強いことをうかがわせる。
【関連記事】エボニック、中国PEBA増強 25年に完了 今年の会場は、中国最大級の展示会場である国家会展中心。持続可能性に関するニーズが高まるなか、「リサイクル樹脂」「バイオマス樹脂」「革新製品」などテーマごとに出展者を集めたエリアも設けられ、来場者の関心を集めている。
中国企業に加え、日本企業や欧米グローバル企業も例年通り多く出展。引き続き中国市場にコミットしていく姿勢をみせる。またサウジ基礎産業公社(SABIC)など、中国やアジア太平洋地域で投資を活発化させる中東企業もブースを構え、会見を開催。存在感を示している。
中国企業では、ナイロン66やポリウレタンの大手である華峰化学が、PPAT(ポリペンチレンアジペートテレフタレート)やPPC(ポリエステルカーボネート)などバイオ樹脂を出展。幅広い用途展開を例示し、ユーザーの調達担当者を呼び込んでいる。
独BASFは、顧客のグリーントランスフォーメーションを支援する低炭素製品・技術をアピール。今回は同社のイノベーション力と、中国企業のエンジニアリング技術を組み合わせた製品にも焦点を当て、製紙会社や包装メーカーと共同開発した包装用水性塗料、ファーウェイと共同開発したスマートグラスといった成果を出展した。