• 市況
  • 石化製品が相次ぎ値上げ ナフサ混乱、誘導品に波及
  • 2026年3月18日
  •  中東のホルムズ海峡が事実上封鎖された影響が、石油化学製品の値上げに波及してきた。もともと原油価格上昇にともなう値上げ機運が高まっていたところに、軍事衝突にともなう原油・ナフサの急騰が重なった。衝突は長期化する様相にあり、今後の行方次第で値上げ幅が上方に見直される可能性もある。

     2月末に1トン当たり600ドル台後半だったナフサ市況は2週間余りで1100ドル前後に達した。4~6月の国産ナフサ基準価格は過去最高額を大幅に更新する1キロリットル当たり10万円に届く勢い。1~3月は6万円台半ばほどの公算が大きく、3万円以上の上昇幅となる。

     こうした状況を背景に値上げが相次ぐ。

     三菱ケミカルはきょう18日出荷分から酢酸ビニルモノマー(VAM)、VAMから作るポリビニルアルコール(PVA)製品群を値上げする。VAMは岡山県・水島コンビナートで生産し、原料のエチレンを生産する三菱ケミカル旭化成エチレンはナフサ調達難を受け11日から稼働を落としている。

     対象製品と改定幅は、VAMの国内販売分が1キログラム当たり40円。PVA樹脂「ゴーセノール」などが国内取引価格で70円、輸出取引価格で1トン当たり450ドル、400ユーロ。ナフサ・エチレンなどの調達環境が急変して高騰し、物流も混乱して調達も不安定になっている。

     三井化学系のプライムポリマーはポリエチレンとポリプロピレンについて4月1日納入分から1キログラム当たり90円以上値上げする。同社は、原油・ナフサ価格の上昇が継続するとナフサは1キロリットル当たり11万円を超えると指摘。今後の状況次第で改定内容を見直す可能性もある。

     三重県四日市市のコンビナートでは東ソーがエチレン設備の定期修理後の再稼働を延期することを決めた。同コンビナートではKHネオケムがアルコール類を生産し、同社は4月1日納入分から複数製品を値上げする。対象品目と1キログラム当たりの改定幅は、1’3ーブチレングリコール、1’3ーブチレングリコールーP、ブチルエチルプロパンジオール、キョーワジオールPDー9が80円以上。オクタンジオールが100円以上。燃料価格に加え、固定費、修繕費、物流費などのコストも増えている。

     アルコール類などを原料に可塑剤を作るジェイ・プラスも4月1日納入分から値上げする。1キログラム当たりの改定幅は、DOP、DINP、DIDPが80円以上。DOTPが72円以上。今後の原料動向によっては改定幅を見直す可能性もあるとしている。
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