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  • 日本化学会、CSJ化学フェスタ閉幕 交流会も復活
  • 2023年10月25日
    • 企業の展示ブースには学生が多く訪れ熱心に耳を傾けていた
      企業の展示ブースには学生が多く訪れ熱心に耳を傾けていた
     13回目となる日本化学会の秋の学術集会「CSJ化学フェスタ2023」が17日から19日までの3日間、タワーホール船堀(東京・江戸川区)で開催された。4年ぶりの対面実施で、コンセプトである「産学官の交流深耕」と「化学の社会への発信」を実践、活発な情報交換が繰り広げられた。今回もホットな分野で新たな価値を生み出す化学技術や化学素材を発信する「テーマ企画」をはじめ、一般にも公開した「ノーベル賞解説講演」など37セッションを展開、対面による交流会も復活した。学生によるポスター発表が1000件を超える1002件となったほか、合計1191件の発表・講演があった。

     17日初日の開会式では菅裕明会長(東京大学教授)があいさつ。「すでに世界中で対面での会議が開催されている。化学フェスタは産業界とアカデミアが一緒に議論し、交流を深めるのが目的。やはり、(化学フェスタも)人と人とが直接交流することが非常に重要だと感じている」と述べた。

    • あいさつする菅会長
      あいさつする菅会長
     開会式に続いて行われた「ノーベル賞解説講演」では名古屋大学の鳥本司教授が今年のノーベル化学賞の半導体ナノ粒子「量子ドット」を分かりやすく解説した。また、各社が研究開発の取り組みなどを紹介する展示ブースには多くの学生が訪れ、熱心に耳を傾けた。18日の交流会には約400人が参加した。なお、期間中の参加者は約2600人となった。

     化学フェスタは今回で13回目。実行委員長を務める東大の加藤隆史教授は「交流や人を育てることに役立っている」とし、「これまでにポスター発表した学生は1万人を超えたのではないか。すでに最初のころの学生は社会で活躍している」と語った。
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