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  • 国際科学五輪、化学は20年連続全員メダル
  • 2023年10月30日
     世界の高校生が一堂に会し、科学の知識を競う国際科学オリンピックでは今年も日本代表が活躍した。文部科学省が科学技術振興機構(JST)を通じて支援する7教科の国際大会には総勢31人の日本代表が出場、情報が2年連続で代表4人全員が金メダルに輝き、化学も全員メダルの連続記録を20年連続に更新した。競技は基本的に個人戦。昨年の情報で金メダルだった灘高校3年の田中優希さんは今年は情報と物理に出場、いずれも金メダルを獲得した。

     次世代を支える若者にとって10代のころから国際舞台に立つ経験は、これからの飛躍の一助となる。その場を提供するのが国際科学オリンピックである。7教科の国際大会に駒を進める国内の選抜大会の参加者はピークで2万人を超えた。コロナ禍の影響で2万人から大きく割り込んだが、ここ2年は回復基調にある。

     国際科学オリンピックへの日本代表の派遣は主催する団体が実務を担うが、7教科ついては文科省が資金的に支援する。各国の代表人数が教科によって異なるが、国際大会の成績で上位者から金(10%)、銀(20%)、銅(30%)の割合で参加者にメダルが贈られる。

     今年は地学のオンラインを除き、6教科が通常の対面での開催となった。開催国の文化に触れ、国際交流も活発に行う国際大会本来の姿がほぼ復活した。このうち日本大会は2教科で、数学は千葉、物理は東京で開かれた。日本代表は延べ31人、このうち30個のメダルが授与された。

     国際化学オリンピック(IChO)はスイスのチューリッヒで行われた。89カ国・地域から348人の高校生が集まり、筆記と実験による超高校生級の化学の難問に挑戦。日本からは久留米大学附設高校3年の山之内望花さん、東海高校3年の松坂康平さん、聖光学院高校3年の鈴木晴翔、徳島市立高校3年の田中舜さんが出場。山之内さんと松坂さんが金メダル、鈴木さんと田中さんが銀メダルに輝いた。
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