アップサイクル技術を駆使したウィッグ（人工毛髪）を開発－日華化学とアートネイチャーは共同で、プリントが施されたポリエステル布地から取り除いた染料をウィッグの加工に応用する技術を確立した。この技術を活用して作製されたウィッグは、よりリアルで自然な仕上がり感を有する。

　１０月中旬に福井県産業会館（福井県福井市）で開催された「北陸技術交流テクノフェア」にブースを構え、新ウィッグの技術や製品概要を紹介した。ウィッグは近年、医療用をはじめファッションの一環から自然感、見た目の一層のリアル感も求められているが、両社はこうしたニーズに応えられるようウィッグの開発を進めてきた。

　日華化学が業界で初めて開発した、染色やプリントされたポリエステル布地から水を使わず染料を簡易に除去し、その染料を使って染色・プリント加工を可能としたアップサイクル技術であるネオクロマト加工を活用。同加工を使って作られたウィッグは従来以上の自然感と仕上がり感を実現している。ブースでは同加工前と加工後のウィッグの比較展示やパネルを通じて技術解説を実施、来場者に訴求した。