• 経営
  • 日本触媒、「横」と「縦」の交流活発化へ
  • 2024年1月19日
    • 横のコミュニケーション強化を目的に神戸市でフットゴルフ大会を実施
      横のコミュニケーション強化を目的に神戸市でフットゴルフ大会を実施
     日本触媒は、2030年の目指す姿として(1)人と社会から必要とされる素材・ソリューションを提供(2)社会の変化を見極め、進化し続ける化学会社(3)社内外のさまざまなステークホルダーとともに成長-の3点を掲げている。実現に向け「事業の変革」「環境対応への変革」「組織の変革」の3つの変革に取り組んでいるが、このうち事業の変革と組織の変革を成し遂げるためには従業員のエンゲージメントを高める必要がある。コーポレート・コミュニケーション部では、エンゲージメントを向上させるためコミュニケーションをより活性化させようと施策を打っている。

     大阪(大阪市中央区)と東京(東京都千代田区)の両本社のフリーアドレス化、全社を挙げての部署対抗eスポーツ大会をはじめ、関係各所が社員同士や、従業員と経営陣とのコミュニケーションを活発化させるための手立てを講じている。もっと活性化させたいという思いからコーポレート・コミュニケーション部では「横のコミュニケーション」と「縦のコミュニケーション」をそれぞれ強化しようと策を練っている。

     横のコミュニケーションとは他部門・他事業部や、川崎製造所(川崎市)と姫路製造所(兵庫県姫路市)といった他拠点間で働く社員同士のつながりを強固にすること。接点を作り、対話の機会を創出しようと昨秋、初めてフットゴルフ大会を開催した。

     フットゴルフはゴルフと同様のルールで、サッカーボールを蹴ってカップに入れるニュースポーツ。姫路製造所に勤務する三窪秀太氏は同競技の日本代表として昨年、米国フロリダ州で行われたフットゴルフワールドカップでプレーするなど活躍しており、日本触媒も三窪氏を応援している。コーポレート・コミュニケーション部では以前からウェブ社内報を通じて同氏の活動を定期的に紹介してきたが、会社内で同氏を応援する人たちが増えるとともに、フットゴルフへの関心が高まっていることを感じていた。こうしたことを背景に横のコミュニケーションを強化する一環として、フットゴルフ大会を催すことにした。

     当日、神戸市にあるフットゴルフ専用施設には関西の拠点で働く従業員を中心に、東京本社に勤務する社員らも参加し、約50人が集まった。年齢層は幅広く、男性だけでなく女性社員もプレーした。

     チーム分けはコーポレート・コミュニケーション部が行った。高吸水性樹脂(SAP)に携わる研究開発担当者、姫路製造所の製造担当者、そして東京本社の営業担当者らが吸水性樹脂チームとして一緒にラウンドするなど、同じ製品に関わっているが、部門や働く拠点が異なる者同士でチームを編成した。最初はぎこちないチームもあったものの、三窪氏のアドバイスも受けて楽しみながらプレー。半日かけて9ホールを回った後には打ち解けていた。後日、チームを組んだメンバーでオンライン会議を開くなど、目的である「イベントを通じて仕事に生かす」ということにつながった。

    • タウンホールミーティングでは野田社長と社員たちが対話、熱を帯びた会となった
      タウンホールミーティングでは野田社長と社員たちが対話、熱を帯びた会となった
     縦のコミュニケーションでは、従業員と経営陣のコミュニケーションを活発化させる。昨年12月、東京本社でタウンホールミーティングを初開催。他の拠点はオンラインでつないだ。野田和宏社長と社員たちがあるテーマについて対話。まず野田社長が思いや考えを述べた後、参加者が意見したり、質問したりと、熱を帯びた会となった。

     コーポレート・コミュニケーション部では今後も同じ活動を継続、進化させたり、新しいことを企画したりしながら社員同士、従業員と経営陣のコミュニケーションをますます盛り上げていく。

     社外とのつながりも深めていきたい考え。各社員が従事している仕事や製品がどのようなかたちで社会に貢献しているのかを知ることができれば、働きがいが得られ、モチベーションが高まることから、こうしたことを具現化できるアイデアも生み出していきたいとしている。
いいね

  • ランキング(経営)