• 機能性材料
  • 東ソー、アルデヒド捕捉の新固形剤を投入
  • 2025年11月27日
    • 再生樹脂への適用例
      再生樹脂への適用例
     <ケミマテ2025>

     東ソーは、樹脂成形品からの揮発性有機化合物(VOC)の発生を抑制する新規添加剤を市場に投入する。独自開発の固体型アルデヒド捕捉剤で、樹脂の溶融混練に耐える耐熱性を備える。自動車部材や建材のほか、臭気が課題となりやすいマテリアルリサイクルによる再生材などに提案していき、2027年までに本格的な販売の開始を目指す。

     窒素官能基を持つ表面修飾シリカ「AC103」を開発した。アルデヒドと化学反応して有機窒素化合物のイミンを形成し、安定化する。活性炭やシリカゲルのような物理吸着の捕捉剤と異なり、捉えたアルデヒドを再放出しにくい特徴を持つ。

     シックハウス症候群の原因物質とされるホルムアルデヒドだけでなく、従来剤では対応が困難なアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒドといった特定悪臭物質にも指定される多様なアルデヒド類に対して効果を示す。条件にもよるが、0・3重量%の配合率で再生樹脂からのアルデヒド放散量を約9割低減する性能を確認している。

     東ソーは2019年に、「エミデリート」の商品名で液体型のアルデヒド捕捉剤を開発していたが、耐熱性に課題があった。AC103では、固形化することで、200度Cの高温でも性能が劣化しない耐熱性と、アルデヒド類との高い反応性を両立した。顧客のニーズに応じ、幅広い加工条件に適用できると期待する。ターゲットとする市場については、民生用途から工業用途に路線を変え、より大きな市場規模の確保を狙う。

     きょう27日から28日にかけて東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれる化学総合展「ケミカルマテリアルJapan2025」に出展するなど、今秋から提案活動を加速する。リサイクル材の使用割合向上が求められている自動車部材などで、VOC低減のニーズの高まりを見込む。バイオマス複合樹脂から生じる原料由来の臭気対策にも提案していく。
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