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  • 中国化学企業、協力関係築き日本での事業展開に弾み
  • 2024年11月26日
    • ケミカルマテリアルJapan2024の中国パビリオン
      ケミカルマテリアルJapan2024の中国パビリオン
     <ケミマテ2024>

     <中国化学企業、日本をフィールドに/上>

     中国の化学・素材企業が日本市場の開拓に力を注ぐ。先週21日、22日に都内で開催された「ケミカルマテリアルJapan」では10社以上の中国企業が出展し、数年以内の日本拠点設立を計画したり、日本事業の強化に向けた取り組みを打ち出した。日本を単なるマーケットと捉えるのではなく、日本企業との協力関係構築の「フィールド」と位置づけて事業運営の核に据える。

     蘇州博洋化学股份(江蘇省・蘇州市)は半導体、TFT(薄膜トランジスタ)、太陽電池(PV)など最先端分野をメインに材料を提供している。顧客は欧米化学大手や日本の化学企業で、半導体市場の拡大に合わせて、安定した成長を続けている。来月には10億元を投じた、半導体洗浄に使用する高純度イソプロピルアルコール(IPA)の安徽省銅陵市の生産拠点が完工予定だ。

     同社の日本売り上げは年々成長し、全体の約3割まで高まっている。一層引き上げるため、日本オフィス設置に対して、前向きな姿勢を示す。同社の担当者は「ケミマテを通じ、日中の企業同士で、互いが持つ製品・技術の展開や国をまたいだネットワークを構築し、協力しあえるような関係を築きたい」と目的を語った。

     濰坊青銅化工(山東省・濰坊市)は工業塩、精製塩、融雪剤を手がける。同社が拠点を構える濰坊はナトリウム、マグネシウム、カルシウム資源が集積。日本企業に10年以上にわたり、安定供給してきた。

     塩化ナトリウムを主成分とする汎用の融雪剤だけではなく、オーダーメードかつ環境対応型もラインアップ。車両への腐食の影響が小さく、コンクリートに与えるダメージも少ない持続可能な凍結防止剤を手がける。

     このほか塩化カルシウムと塩化マグネシウムを混合した融雪剤もそろえ、顧客の多様な要望に応えられるのが強みだ。同社によると、中国国内向けに比べ、日本や海外向けは高い機能性・環境性能が求められるため、差別化に力を入れている。

     同社事業のなかでも日本向け輸出は大きな割合を占めており、担当者によれば3~5年をめどに日本オフィス設立を視野に入れる。

     金属容器・輸送容器の専門メーカー、益泰科技(大連)(遼寧省・大連市)は、日本の化粧品業界を中心に長年ソリューションを提供してきた。また、リサイクル事業にも力を入れており、紙パックの分別・洗浄・破砕機器や液体飼料製造設備などを通して、循環型社会構築に貢献する。

     東京都に日本事務所をすでに擁しているが、日本顧客へのアフターサポートを一層強化するため、2~3年以内に法人格への引き上げを計画している。
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