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  • 化学品商社特集 丸紅ケミックス、モノ売りからコト売りへ
  • 2025年7月7日
  •  丸紅ケミックスは「“モノ”売りから“コト”売り」を志向し事業基盤を強化中。2024年度は「最高益だった2年前と同等水準を確保した」(真野亮一社長)。感熱紙・トナー原料など機能材料で需要回復を捉え、ウレタンや工業用ガスなど石化系ビジネスも好調だった。注力分野の技術サービスも、受託合成で大型案件の受注が奏功した。米国の関税政策や中国の景気減速が懸念される今期も、事業環境の変化を商機と捉え、積極的に潜在需要を深耕する。

     同社は丸紅グループのエネルギー・化学品部門で主に機能材料分野を担い、3カ年の中期経営計画「QC2026」(究極チェンジ2026)を推進中。既存ビジネスの深化、新規ビジネスの開発・拡大を進めている。

     既存ビジネスは、インダストリアルケミカル本部を軸に、内需向け主力商品の溶剤やオレオケミカルなどに注力。川上の石化業界で再編・統合が相次ぐなか、国内外を網羅する販売網を生かし、在庫能力の拡大や商品拡充を通じて、安定供給による案件の上積みを図る。

     新規ビジネスは、スペシャリティケミカル第一本部・第二本部を軸に、技術サービス力を駆使して独自性の高い提案に注力。コンサルティングやソリューション提案など“コト”売りの一環として、研究開発(R&D)ラボ向けの新素材や、スケールアップサポートとなるパイロット生産向けの受託合成提案が有望だ。

     スタートアップや他業種と組んだ新規施策も拡大中。温室効果ガス(GHG)排出量算定支援サービスや、化学プラント向け設備管理システムの提案などを進める。ウイルス安全性評価試験の受託も、バイオケミカル産業で域内の成長が見込まれ、今後に期待大。廃棄物・残渣ゼロ社会に向け立ち上げたコンソーシアムも、参画企業が30社を超え、今期内に案件の具体化を見込む。

     これら施策を支える人材確保も推進中。ソリューション提案の強化で「レシピ込みの“コト”売り」を充実するため、技術系人材も増やしている。海外拠点の組織も強化中だ。
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