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  • 化学品商社特集 稲垣薬品興業、無機薬品や電材関連に力
  • 2025年7月7日
  •  稲垣薬品興業(横田洋一社長)は、幅広い業界と接点を持ち外部環境の影響を受けにくい事業構造を強みとする。注力するごみ処理プラントやバイオマス発電所向けの大気・水質汚染対策薬剤や無機化学品は事業環境を追い風に今後も伸ばしていく。半導体関連、表面処理関連の化学薬品では自動車や電材の市場動向にも左右されるが、顧客によって濃淡が出ており動向を注視する。

     稲垣薬品興業は薬種、絵の具、染料などを取り扱う商社として1887年に横浜・野毛で創業した。現在は無機化学薬品、有機化学薬品、環境関連薬剤・機材、試薬、理化学機器、界面活性剤、水処理薬品、電子工業薬品、食品添加物、クリーニング関連薬剤など多岐にわたる商材を取り扱う。

     本社の横浜をはじめ、東京、大阪、新潟に営業拠点を構えている。横浜市金沢区には危険物倉庫などを備えた配送センターを持つ。また、長年の業歴の中で築いたネットワークを駆使し、既存薬品だけではなく顧客ニーズに合わせた受託合成品も手がけている。

     前期(2025年3月期)は、半導体製造装置の部品や金属製品を洗う大型洗浄機では販売やメンテナンスも継続的な受注があった。また、新たな分野として水素製造関連分野の商材の引き合いにも対応した。タイやインドネシアでは工業薬品や電池関連の薬剤の需要が堅調だったほか、国内向けに中国品やインド品など海外商材も堅調な動きを見せた。製薬会社向けの研究用試薬検査キットは、国内・海外の製薬会社向けに引き続き堅調な動きをみせる。

     今期は、製造中止を予定している海外品フッ素系溶剤の後継品について提案活動を引き続き取り組むほか、環境規制を背景とした脱プラ化、非フッ素化などの需要に対して最適な薬品提案を進めていく。増員した営業人員を生かし顧客ニーズに沿った提案営業に努め、新規案件の獲得に注力する。
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