谷垣直洋上級副社長
タイ化学大手PTTグローバルケミカル(PTTGC)が74%、三井化学が26%出資する「GC-M PTA」はマスバランスによるバイオ高純度テレフタル酸(PTA)をラインアップした。すでに複数社から引き合いがあり、マーケティングを推進している。日系や欧米系といった環境意識の高いポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂メーカーなどでの実績化を狙う。
2024年末に「ISCC PLUS認証」を取得。主原料にPTTGCが廃油からつくるバイオパラキシレンを用いて、バイオPTAを製造する。グローバルブランドオーナーなどを中心に高まる温室効果ガス(GHG)削減のニーズに応えたい考えだ。
同社はラヨン県に工場を構え、3系列合計で年144万トンの生産能力を有する。原料のパラキシレンは近接するPTTGCからパイプラインで供給され、一貫生産を強みとしている。グループのタイPETレジンを含むPET樹脂メーカーへの販売のほか、繊維やPETフィルム、機能樹脂向けなどに供給している。
三井化学岩国大竹工場のPTA設備停止を受け、23年からは日本への販売にも注力。三井化学が販売するという信頼性と供給安定性などで差別化を図り、安値攻勢をかける中国メーカーなどに対抗していく戦略だ。日本向けはすでに年14万トン弱の実績があるが、さらに拡販していく。
そのほかの地域への輸出も引き続き強化。ベトナム、マレーシア、インド、パキスタンや中東・アフリカなどですでに展開している。なかには20~30年来の顧客もおり、良好な関係を基盤に販売量の拡大を目指す。
24年には嫌気性排水処理設備を建設、25年から稼働させた。GHG抑制とともにコスト削減にも寄与させていく。このほか、GCグループでのタンクの共用などによる合理化も進めてコスト競争力も上げていく。