オニール・レメディオス社長
三菱ケミカルタイランド(オニール・レメディオス社長)は、グループの経営ビジョン「KAITEKI Vision35」で掲げる「グリーン・スペシャリティ企業」として課題解決型の製品を充実させる。
PVCと熱可塑性エラストマーそれぞれのコンパウンド製品を軸とする熱可塑性樹脂コンパウンド事業では、サステナビリティーに焦点を当てた製品開発が進む。PVCコンパウンドでは、鉛フリー製品を開発し、チョンブリ工場で生産できる体制を整えた。欧州ではREACH規則によりPVC化合物へ鉛の使用が制限されたことで、同社では鉛フリーのPVCコンパウンドの需要が増えるとみている。東南アジアでは、欧州向け製品にPVCを用いる企業が潜在的な顧客となる。
PVC関連ではまた、エコフレンドリーな可塑剤の利用を拡大していく。現在、バイオベースの原料から製造された可塑剤を利用したコンパウンド製品を開発中。家電などに環境対応型の素材を活用したいブランドオーナーなどのニーズに応える。
熱可塑性エラストマーでは、自動車の軽量化に貢献するグレードを開発した。構造特性や物理特性を維持しながら、従来のPVC部材に比べ重量が30%軽い。耐摩耗性、成形性にも優れ、リサイクル性能も向上している。タイで今後発表される新車種に使われる予定。「EVにおける最大のニーズは軽量素材」(レメディオス社長)であることから、増える需要を捉える。
包装フィルム事業では、食品包装向けの共押出多層フィルム「ダイアミロン」をラヨン工場で手掛ける。リサイクル性が顧客ニーズのトレンドとなっていることから、ダイアミロンをカスタマイズしリサイクル性能を高めたグレードも供給可能だ。
グループ製品を域内に展開する販社機能も担う。食品缶や電子部品のコーティング、シーリング材などの原料となるエポキシ樹脂、ハードディスクドライブ関連製品、天然抽出物の精製・製糖工程に使うイオン交換樹脂を取り扱っている。