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  • タイ特集 エージレス・タイランド、生産工程最適化で数量増
  • 2025年7月28日
    • 細川貴央社長
      細川貴央社長
     三菱ガス化学の脱酸素剤「エージレス」を製造するタイ現地法人、エージレス・タイランド(AGT、細川貴央社長)は、世界的な需要増を背景に、従業員数を増やすことなく、生産プロセスの最適化で生産数量を年々増加させている。直近は高稼働が継続しているが、「今後も市場が伸長していくようであれば、大規模な設備投資を行わなくとも、生産数量をさらに増やせる余地はある」(細川社長)と生産効率性をさらに高めていく方針だ。また、昨年には、PFAS規制に準拠したフッ素フリー製品がラインナップに加わった。

     エージレスは、三菱ガス化学が世界に先駆けて開発した脱酸素剤。密閉容器に食品などと一緒に入れることで、容器内の酸素を吸収し、食品の酸化を防ぐことで鮮度やおいしさを保持できる。防ダニや防カビ機能も有する。AGTと日本国内のMGCエージレス(福島県白河市)の2拠点で生産を担い、AGTでは日本や欧米、アジアなどに向けた輸出品を生産している。

     昨年は米国でPFAS規制が厳格化されたことを受け、米国向け製品をフッ素フリー製品に切り替えた。包装に用いる材料として、フッ素フリーでありながら耐油性を持つ素材を導入し、規制準拠品として展開している。

     出荷量としては日本向けが現在でも最も多いが、日本以外の海外市場向けが年々増加している。タイの人件費も上昇しているが、日本と比較すれば未だ競争力を有しており、豊富な労働力と24時間稼働による効率的な生産が強みと捉えている。ポートフォリオの観点から今後は「より欧州や東南アジア向けの出荷が増えて欲しい」と展望を語る。

     グローバル規模での出荷体制を強化していく上で、歩留まりの向上にも継続して取り組んでいる。細川社長が自ら定期的に生産現場を巡回し、作業動線の改善やヒューマンエラーをいかに最小限に抑えるかといった議論を従業員と日々重ねており、生産性の向上につなげている。今後の需要増にも即座に対応できる体制だ。
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