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  • タイ特集 バラケミカル、新規事業開発で業容拡大
  • 2025年7月28日
    • 犬伏清エグゼクティブバイスプレジデント
      犬伏清エグゼクティブバイスプレジデント
     住友化学グループのバラケミカルは、既存製品の安定供給と品質向上を継続しつつ、新規事業開発による業容拡大を図る。タイ経済が落ち込む中、販売地域の拡大、商社機能等全方位的に商機を探していく構えだ。

     同社は住友化学が55%、現地財閥のバラウィンザーが45%出資する合弁企業。現在の主力製品は主にタイヤで用いられるスチールコードとゴムの接着剤と、綿布に用いることで形態安定性などを付与する繊維用加工樹脂だ。

     自動車産業の低迷や安価な中国品のASEANへの流入、綿素材の需要減少など、両製品を取り巻く環境は厳しさを増している。同社は供給安定性と品質を継続して追求しながら、新たなビジネスチャンスを模索する考えだ。

     テーマの一つが、既存製品の販売最大化だ。特に繊維用加工樹脂では、繊維産業の中心地であるバングラデシュやベトナムといった国々で需要を掘り起こす。綿の市場が縮小する中でも同社製品が適合する高価格帯製品は依然として存在し、これらの国々では徐々に引き合いが強まりつつある状況だ。タイで生産することによる供給スピードや顧客サポートも活かし浸透を図る。

     さらに、受託製造案件も拡大させる。近年顧客の間ではサプライチェーンの強靭化に向け、原料の現地調達へのニーズが高まっているという。これまでに培った製造技術や少量からでも対応する機動性を訴求していくことで、顧客の事業の安定化に貢献する。

     また、タイで伸長するとみられるIT関連製品、食品、コスメといった分野に資する製品の導入や、化学品製造に縛られないより柔軟なビジネスの実施などを、住友化学グループおよびバラウィンザーグループとの連携を最大限活かして取り組んでおり、変化への対応と事業拡大の両立を狙う。
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