竹島彰久社長
ADEKAのタイ拠点である、ADEKAファインケミカルタイランド(竹島彰久社長)は、樹脂添加剤の事業拡大に向けて用途展開を加速する。これまで主力だった自動車分野以外の用途をさらに開拓することで、収益基盤の強化を目指す。
同社は、ラヨーン県のイースタンシーボード工業団地に工場を構え、非鉛系の塩ビ用安定剤、ポリエステル系などの特殊可塑剤を製造・販売する樹脂添加剤の総合メーカーだ。足元で自動車向け製品の販売が苦戦する中、ADEKAグループの強みである各拠点と連携したグローバルな販売チャネルを最大限活かし、更なる輸出拡大で収益力強化を図る。
塩ビ用安定剤では、鉛やスズ・カドミウムなどの有害金属を含まない「重金属フリー安定剤」が、タイをはじめ東南アジアでの環境対応意識の高まりに伴う需要を確実に取り込んでいる。東南アジア、中東、インドでは地理的な優位性を活かして更なるアプローチを強化する。
また、同社は、日本や台湾、中国のグループ会社が手掛ける酸化防止剤や高機能添加剤のタイ国内での輸入販売も担っている。その中で、昨年11月にリリースした世界最高レベルの透明性を実現する新規高性能透明化剤「アデカトランスパレックス」は、顧客からその性能を高く評価されており、2025年度中の実需化を見込む。また、環境対応型樹脂添加剤「アデカシクロエイド」シリーズの提案も進めている。
人材戦略では、社員の自立化をテーマに掲げる。仕事の幅を広げ、組織への帰属意識を高めながら現地スタッフ個々の成長を促している。
環境対応への取り組みとして、24年には工場に太陽光発電設備を導入した。ADEKAグループの方針に足並みを揃えつつ、今後も持続可能な社会の実現に向けた活動を継続していく方針だ。