• 大型特集
  • タイ特集 サイアム・スタビライザーズ・アンド・ケミカルズ、グループで連携し競争力
  • 2025年7月28日
    • 染谷俊明社長
      染谷俊明社長
     堺化学工業グループで塩ビ向け安定剤を製造するサイアム・スタビライザーズ・アンド・ケミカルズ(SSC)は、事業の強靭化を推し進める。周辺環境が厳しさを増す中、生産体制の効率化や研究開発機能の強化、輸出の拡大などを通じて生き残りを図る構えだ。グループ内の他拠点とも連携を強め、競争力の向上につなげる。

     東南アジア全体で経済が冷え込んでいることに加え、非鉛系安定剤の汎用化に伴い価格競争も激化する中、SSCは生き残りに向けた改革を推し進める。同社は2024年、主力の非鉛系安定剤の製造設備を1つ増やし、生産能力を2倍にする増強工事を実施した。新棟が完成したラヨーン県の製造拠点では、旧棟にあった設備を新棟に移す作業を進めている。

     これまで分散していた製造設備を集約することで生産の合理化や人員配置の最適化を図る。旧棟は年内に取り壊す計画で、跡地は新規事業での活用なども視野に入れる。

     さらに、顧客ニーズへの対応力強化に向け、日本人の開発担当者を1名増員する。窓枠や継ぎ手といった高付加価値用途の開拓では顧客ニーズへの柔軟な対応が重要になると分析しており、ロジスティクスや価格、テクニカルサービスなどと合わせて、開発機能の面でも差別化を図る狙いだ。

     タイ国外への輸出も拡大していく。堺化学工業グループの販売網をフル活用し、マレーシアやカンボジア、フィリピンなどの国々で販売を増やす考えで、26年にはSSCの売上高に占める輸出の比率を50%まで引き上げる。

     グループ内での連携も強化する。日本やベトナムのグループ会社と原料を共同購入しコストの最適化を図るとともに、ベトナムやタイにおいても日本と同等の品質で製品を製造できるよう、品質基準も強化する。

     堺化学工業は、24年7月にSSCの完全子会社化を実施。これによりグループ内のつながりを一層強固にする考えだ。
いいね
電子版無料トライアル

  • ランキング(特集)