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  • タイ特集 TSKエンジニアリングタイランド、バイオ関係やEVに着目
  • 2025年7月28日
    • 荻原浩太社長
      荻原浩太社長
     月島ホールディングス(HD)のタイ法人・TSKエンジニアリングタイランド(荻原浩太社長)は、非自動車向けビジネスを含めた事業拡大に本腰を入れる。自動車需要の落ち込みで化学プラントの受注ビジネスが先行き不透明となる中、食品廃棄物や農業残渣などのバイオ関係や電気自動車(EV)向けバッテリーといった次世代の技術開発に着目し、新規顧客を開拓していく。

     同社はタイ国内や周辺国で化学プラントなどの設計、調達、建設(EPC)を手がける。最近では、電子部品や農薬用途で受注につなげており、食品関連の引き合いも増加している。次の成長を見据えて、穀物や調味料、電池材料など幅広い材料に対応した微粉砕装置「サイクロンミル」やサブミクロン・ナノ粒子スラリーの濃縮などに活用できるろ過機「BoCrossフィルタ」、医薬品、化粧品、電池や機能性材料などの幅広い分野で用いられる高速撹拌機などを積極的に提案していく。

     その際、鍵となるのがバンコク近郊に新設予定の「R&Dセンター」だ。顧客が次世代の技術を開発していく上で、試験的に動かすことができる装置や場所が必要になると見通し、装置での試験運用や委託生産による試作品の提供などを行う場として同センター開設を計画する。荻原社長は、「当社の技術が貢献できるかを試すことで、将来的な受注につなげていきたい」と期待を寄せる。

     さらに事業の多角化に向けて、月島機械の祖業である精製糖製造設備について、タイでの現地生産を開始する。現地企業に生産を委託するファブレス体制で、8月に試作機の生産が完了する予定だ。タイでは、11月からサトウキビを粉砕する製糖の時期に入ることから、まずは試作機でサンプルワークを行い、来年から本格展開する。

     日本の本社との連携も強化している。タイのエンジニアが日本に常駐し、日本で設計などのスキルを6ヶ月間学び、タイに戻って同僚のエンジニアにも教育することで日本とタイの情報共有につなげる。6ヶ月後には交代で別のエンジニアが来日することで、常にタイのエンジニアが日本に常駐している体制を予定する。
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