新村篤史社長
タイで商社事業と自動車向けの樹脂加工事業を展開する森六。このうち、化学品や合成樹脂のトレーディングを担う森六タイランド(新村篤史社長)は、収益基盤である自動車分野に加え、日本のグループ会社が有する技術やノウハウを東南アジアに持ち込み、新たな収益源の育成を目指す。
商社事業の中心は自動車分野向けのソリューション提供。合成樹脂関連では、日系サプライチェーンに対し、二輪車向けの樹脂成形部品や四輪車向けの原料樹脂を供給している。化学品としては摩擦材用のフィラーなどを主力とする。
非自動車分野の収益拡大を図る。昨年はAI(人工知能)関連の電子部材の受注が急増。AI需要は継続して拡大していることから、新規商材を含めた提案を強化していく。
グループ企業の高度な技術・ノウハウを生かしたビジネス創出にも取り組む。四国化工が有する多層フィルム技術を電子材料分野に生かしたい考え。将来的には輸液バッグなど高付加価値分野への展開も視野に入れる。
グループ会社が持つ低温粉砕技術も有望視する。同技術を利用したファインパウダー製品は樹脂コンパウンドや粉体塗料などの品質や生産性の向上につながり、タイと日本で需要が見込める。技術力のある地場企業を通じて低コストで提供する事業モデルを描く。
農業分野にもアプローチする。森六アグリが手掛けるバイオスティミュラントを、農業が盛んなタイをはじめ、東南アジア地域へ売り込む。既にインドネシアでは農家による実証テストの段階に入っており、良好な成果が出てきている。
事業拡大に向けて、域内連携を一層強化する。タイ、インドネシア、ベトナム、シンガポール、インド、中国、韓国の拠点スタッフが定期的に情報交換を行っている。なかでも、現地法人を開設したインドに注目しており、同国製のパーソナルケア・スキンケア原料の域内展開や化学品の委託生産などに注力していく。