馬場博成化学品・エレクトロニクス・農業部門長
タイ住友商事の化学品・エレクトロニクス・農業部門は、幅広い分野で収益拡大への種をまく。グローバルな取引ネットワークを持つ硫酸をタイで拡大するため、地場企業とタンクターミナル事業の合弁会社を設立した。プリント基板、先端農業、持続可能な航空燃料(SAF)といった拡大が予想される産業においても材料や技術を通じたビジネスの育成を目指す。
硫酸事業において、ラヨン県マプタプットでタンクターミナルを運営するNFC・パブリック・カンパニーと合弁会社を設立した。タイは化学分野を含む工業用など幅広い用途向けに年間60万トンの硫酸を輸入しており、中長期的に安定した需要が見込まれる。「輸入、貯蔵、流通というこれまでのビジネスを拡充していく」(馬場博成部門長)考えだ。
有機化学品ではタイが輸入に頼るメタノールの顧客開拓に注力する。また、合成樹脂関連ではクラレとPTTGCとともに、高耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」や水添スチレン系熱可塑性エラストマー「セプトン」を生産する合弁会社に参画している。このほか、環境負荷低減につながる再生樹脂コンパウンドを取り扱い、自動車や家電向けの需要に対応している。
電子材料分野ではプリント基板工場が増加することを受け、工程資材や薬品などの商機を探っている。エレクトロニクス事業としては、グループ会社のスミトロニクス・タイランドがOA機器、家電、車載向けを軸に電子機器の受託製造サービスを展開している。
アグリ事業関連ではデジタル技術などの活用を通じた農業および関連オペレーションの高度化が重要テーマ。地場製糖大手などと協業しながら、ビジネスの実現を目指していく。
今後生産が本格化するSAFにも注目。バンチャーク・コーポレーションと提携しており、原料となる廃食用油の海外調達で協力していく。