万木茂敏社長
三木産業のタイ現地法人である三木タイランド(万木茂敏社長)は、三国間貿易に注力するなど商流を立体的に組み立て、グループの東南アジアおよび南アジアのハブとして事業基盤を強化する。インドネシアの三木インドネシアとの連携強化や、インドでの調達品の充実、市場開拓などを加速している。
同社のビジネスは、タイで塗料製造を行う合弁会社の製品販売事業と、化学品の貿易事業。大別して「自動車部品用塗料」、二輪車用部材などを含む「樹脂関連材料」、「製紙関係」、アラミド繊維原料や医農薬中間体など「精密化学品」、「光学関係」で事業を展開する。
自動車部品用塗料は、タイの自動車産業の減速を背景に伸び悩むが、引き続き日系顧客へ安定供給に注力する。樹脂関連材料は、ベトナム含め域内の二輪需要が減速気味だが、今後は回復に期待。製紙関連は、主力の感熱紙向け薬剤を中心に好調で、日本品やインド品に注力する。
精密化学品は、インド製の医薬農薬中間体を日本メーカー向けメインで拡販する。マレーシア製のパーム油由来脂肪酸も、石けん・食品油に向け日本向けを拡大中だ。調達元で今年末にインドネシアの新工場が稼働するため、高付加価値品・汎用品で調達先を棲み分け、動物由来品の高騰やSDGs貢献ニーズを追い風に拡販する。本社と三木タイランドの両方でRSPO認証も取得した。
光学関係は、眼鏡・カメラレンズ工程材である粘着剤や光学用粘着テープの取り扱いを本格化している。日系品をタイや周辺国でシェア拡大中だ。また偏光板保護フィルムの製造工程向けに、関税フリーを生かし、タイ発中国向けの商流構築も模索する。
人材面では海外法人の中でも最多のスタッフを抱え、再雇用制度・評価制度も整備している。また域内の化学産業ネットワークでは、インドを組み込む必要性が無視できない。同社もインド品の探索や市場化調査に向け、足がかりの構築を模索したい考え。