清俊彦MD
山本通産のタイ拠点であるヤマモト・トレーディング・タイランド(清俊彦MD)は、市場や顧客のニーズを迅速に把握、ビジネスの幅を広げる。主力である顔料や染料といった着色材に限らず、ノンカラー分野も開拓する。
着色材の主戦場は自動車市場。塗料用に加えて内外装部品用プラスチックの練り込み向けなどに多く供給している。また、プリンターなどのOA機器向けも扱う。OA機器生産は米中関係を発端とし、中国からコストの安いベトナムに加えて原料の安定供給でメリットのあるタイにもシフト。2025年は24年を上回る水準で推移している。タイ国内では商業施設の建設が続いており、塩化ビニル向け着色材などの建材関係も増加している。
自動車市況の回復が遅れるなか、日系やローカルの成形品メーカーでは自動車以外の分野で新事業を創出していく動きがあり、同社でも新事業への商材提案を強化していく考え。また、着色材とその周辺で使用する添加剤のトータル提案も実施。機能性や品質維持に加えて、生産効率向上に貢献する添加剤を念頭に置く。
マレーシア産のパーム油由来製品の拡販も狙う。金属処理向け切削油のほか、ハラル認証を取得したエステルの化粧品・パーソナルケア分野での採用も想定。このほか同分野では着色材や添加剤も訴求する。11月にバンコクで開催されるパーソナルケア素材の展示会「イン・コスメティクス・アジア」にも初出展。日系に加えて成長する東南アジアのブランドオーナーや、OEM(相手先ブランドによる生産)、ODM(相手先ブランドによる設計・生産)にも照準を置く。26年には同分野を業績に貢献させる構えだ。
経営面ではKPI(重要業績評価指数)を26年に本格導入する。25年下半期から試運転を開始、評価基準を明確化して人材育成に寄与させていく方針だ。