本社の工場敷地内に整えた半導体洗浄剤向け高純度原液製造工場
有機酸総合メーカーで生活や社会の多様な分野に高付加価値なファイン・スペシャリティ製品を展開する昭和化工(大阪府吹田市、小椋浩之介社長)が半導体や電子材料分野への取り組みを一段と加速し始めた。今春から九州のグループ2社を本体へ統合し「主力のクエン酸の集中生産と原料から高純度化、製品の供給まで国内調達による強固なサプライチェーン網」(小椋社長)を構築。半導体洗浄向けの高純度薬液や原液の量産拡大を図る。すでに半導体分野の主要な需要家へ製品のスペックイン作業に入っており、早ければ今秋以降にも本社敷地内へ整備した高純度かつ環境対応で5ラインを持つ新鋭工場で量産供給を本格化していく。
原料から有機酸を一貫製造する昭和化工は、飲料や食品、ライフサイエンス、電子材料、日用品、多様な工業分野と多くの市場と需要家を持つ有機酸総合企業。今春から始動したグループ2社の本体統合と「製品別に国内外市場と顧客をカバーしていく新組織体制」(同)で各分野へ向けた事業の取り組みと顧客対応をスピードアップしている。特に九州の2社にあった研究開発(R&D)も本体へ一本化し、総合的R&D基盤陣容も整えた。これにより新規領域となる極低メタル対応半導体向け洗浄剤原料の量産展開が「全体事業拡大に向けた一つのステップ」(同)となる。
昨年春に本社工場敷地内へ低メタル品の薬液原料供給拡大を目指す専用量産工場も整え、半導体関連企業や需要家へスペックイン作業も順調に進んでいる。今秋以降にも需要家からの認証を得て量産拡大に入る予定。原料となるクエン酸や他有機酸は九州エリアおよび本社工場で自消用として製造し、独自の脱メタル技術で極微量金属成分も効率除去する高純度原液を本社の専用工場で製品化する。国内調達の生産チェーンにより「半導体分野におけるユーザーへの技術対応と専用工場量産、顧客営業やフォローを一体的」(同)に提供する全域対応で、全体売上高に占める半導体領域を25%程度に高めていく。