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  • 化学品商社特集 三洋貿易、4本柱磨き長期戦略推進
  • 2025年11月25日
  •  三洋貿易はファインケミカル、インダストリアル・プロダクツ、サステナビリティ、ライフサイエンスの4セグメントを柱に、2028年へ向けた長期ビジョンを推進する。25年9月期決算は、売上高、売上総利益が過去最高を更新した一方、営業利益が減益した。「先行投資などの結果、利益が減少した」(同社)。

     サステナビリティ領域は、飼料加工機器や木質バイオマス発電向け機材を中心に長年培ってきた技術とネットワークが、再エネシフトの潮流と合致した。最近では地熱開発や洋上風力、海洋調査関連まで扱いが広がり、環境インフラを支える総合ソリューション型ビジネスへと深化しつつある。単なる仲介にとどまらず、アフターサービスや設備更新需要まで含めた循環型の収益モデルを構築しつつある。

     ファインケミカルでは、合成ゴムや塗料・樹脂といった祖業の強みを軸に、海外サプライヤーとの関係強化を進める。環境対応素材やバッテリー関連など、新たな用途を見込む機能性商材の取り扱いを増やし、国内外の顧客に対して高付加価値品の提案力を磨く。

     インダストリアル・プロダクツでは、自動車業界の構造変化に正面から挑む。シートヒーターや内装部材を中心とした従来の新車向けビジネスに加え、アフターマーケットまで視野を広げる。シンガポールの自動車空調部品商社EMAS(イーマス)社を買収し、50カ国以上に展開するネットワークを獲得。新車市場と補修市場を両輪に、バリューチェーンを縦に広げる戦略を描く。

     ライフサイエンスは、電材・フィルムから研究機器、バイオ素材まで裾野が広い。近年は免疫・タンパク質解析の需要拡大も受け、先端研究を支える商材の開拓に注力する。また、韓国支店の開設により、半導体・電材関連ビジネスの強化や、飼料添加物の双方向流通を加速。さらに韓国KORBON社との協業により、次世代素材SWCNT(単層カーボンナノチューブ)の市場展開にも踏み出した。
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