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  • 化学品商社特集 十全、基礎化学品が堅調に推移
  • 2025年11月25日
  •  十全は、2025年度を初年度とする中期経営計画「BEYOND JUZEN27」を推進し、上期(4~9月)は増収・増益を確保し順調なスタートを切った。平野善繁社長は「半導体関連は回復傾向にあるが、北海道、東北、九州ともに想定ほどの上振れではない」とし、「下期はもう少し旺盛になるのでは」と先行きを慎重に見通す。

     同社は、無機薬品やクロールアルカリ製品など基礎化学品を中心に、機能化学品・食品添加物といった分野を扱う総合化学品商社。全国各地に拠点を持ち、ライフライン向け薬品、半導体製造プロセス用薬剤、環境配慮型商材などを幅広く供給している。

     上期は、自動車関連の特殊商材が落ち込んだ一方で、設備投資案件やライフライン関連の出荷が旺盛で全体としてプラスを確保した。また、上水・下水管などをAI(人工知能)で検査するメーカーとの協業を進めており、陥没事故などを契機にインフラ維持管理分野への関心が高まるなか、社会的ニーズを捉えた新事業の育成にも注力する。

     事業部別では、第一営業部が塩酸や無機薬品などの基礎化学品を担当。天候要因による需要増や価格改定効果もあり堅調に推移した。さらに、大阪の塩酸センターではタンクの更新を含む設備投資を来年以降に計画する。第二営業部は自動車関連の低迷を受けつつも、電気自動車(EV)からハイブリッド車への揺り戻しを見据える。また、半導体をはじめとする電子関連の精密化学品および医農薬電子関連の受託合成などで、利益率の高い商材を新たな柱に育てる構えだ。食品営業部では製菓製パンおよび製麺分野が堅調なうえ、土壌改良剤分野も旺盛だ。

     グループ会社のアケア(青森県八戸市)と武田商事(東京都墨田区)も安定した業績を維持しており、グループ全体のシナジーが着実に浸透している。M&A(合併・買収)にも積極姿勢。規模拡大にともなう人材の確保、育成にも注力していく。
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