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  • 化学品商社特集 吉田製油所、長期試験で技術力を証明
  • 2025年11月25日
  •  吉田製油所は、木材防腐剤や白アリ駆除剤、タール・ピッチ製品、木材保護塗料の拡販と受託製造事業を拡大している。

     近年は水性の木材防腐剤や白アリ駆除剤の需要が増加。今期、川崎工場では生産ラインを倍増し、低臭性・速乾性を兼ね備えた「水性九三七一(くさんない)」を発売した。屋内外の木部に対応し、床下や壁中木部、浴室・洗面所、下駄箱やすのこなど多様な場面で防腐・防かび・除菌を実現する。F☆☆☆☆登録を取得しており、建築基準法上の塗布面積制限がないのも特徴だ。

     同社は木材需要拡大を目指す林野庁「ウッドチェンジ」運動に賛同。鉄道事業者からも駅舎やホームの木材シフトに関する問い合わせが寄せられており、現在、都内主要駅構内で同社製品の性能試験が行われている。評価項目は防滑性や白アリ耐性、ささくれの発生抑制などで、人の往来が多い公共空間でも使用可能な木材防腐技術として注目されている。他社にも同様の引き合いが広がりつつあり、非住宅分野への展開が進む。

     山梨試験地で実施する野外杭試験は7年目を迎えた。木材防腐剤を塗布した木製杭を土中に埋め、白アリや腐朽菌による被害を比較したところ、同社の「水性クレオトップ」「クレオトップ」は競合品に比べ被害が全く見られなかった。奈良県森林技術センターでも18年来、長期試験が続いており、実績と信頼の蓄積が強みとなっている。

     足元の事業環境は、ホームセンターの一般消費者向け(DIY用途)は節約志向や猛暑で低調ながら、「長持ちする機能優位性」を前面に出し、店頭ポップやQRコード付き販促物で訴求を強化する。一方、プロ向けホームセンター市場は拡大しており、同社も販路を拡大中だ。

     海外では、韓国シロアリ対策協会の啓蒙活動に協力。木造率の低い同国では文化財や古民家の保全需要が高まっており、同社は文化財の劣化調査にも参加するなど国際的な活動を広げている。
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