田島亮 社長
加藤産商の米現地法人SKトレーディング(オハイオ州)は、新規ビジネスを創出する。得意とするゴム原料やゴム薬品の調達力を生かし、医療機器や搬送ベルトなど主力の自動車分野以外を開拓する。また人手不足の社会課題の解決策となる産業用ロボットの提案を強化していく。
同社は1989年に設立。米国ゴム産業の集積地で「ゴムの都」とも称されるオハイオ州アクロンに本社を構える。南部テネシー州にも事務所があり、メキシコにも現地法人を展開している。
主力の自動車向け事業は、米政権の関税政策と国内製造回帰の光と影が入り混じる状況のなか、ゴム業界の豊富な実績と現地での強固な調達網や委託加工先の活用により、ユーザーである自動車関連のニーズに応えていく。実際、「米国への生産進出を検討するユーザーからの見積もり依頼は増加している」(田島亮社長)という。今後も米国内でサプライチェーンを完結したいユーザーを支援していく。
ただ、ガスケットや燃料ホースなど、エンジン周りの用途も多い。このため長期的には電気自動車(EV)が普及すれば、事業に影響が出る可能性もあるとみている。
非自動車領域の新規用途として注目するのは、医療機器のゴム部品。「日系メーカーの原料は品質や物性が優れ、ユーザーの求める基準に合致しやすい」(田島社長)とみて提案していく方針。また、非自動車用途の搬送用ベルトもターゲット。主に郵便局、物流配送センター、スーパーマーケットなどで使用するベルトへの売り込みを強化していく方針。
一方でJANOME製の産業用ロボットも代理店として販売。自動車部品のネジ止め、塗布、圧入などを自動化できるもので、「人件費と比べれば高くない投資で導入、工程を自動化できる」(田島社長)として訴求。国内製造業の回帰の機運は高まる一方、自動車業界を含めた製造業にとって人材確保は共通の課題。その解決に貢献すべく販売活動を加速する。