天木秀典 プレジデント
MORESCOは、重要市場の1つと位置づける北米市場において現地ニーズにあわせたローカライズ戦略を展開する。水溶性少量塗布型離型剤をはじめ、高性能・高付加価値製品の普及促進とともに、北米のグループ会社であるクロステクノロジーズ社(ミシガン州)とのさらなるシナジー効果を発揮しつつ、将来の成長に向けた足場固めに取り組む。
現地拠点「MORESCO USA」は、11月1日付でサウスカロライナ州からミシガン州に移転し、日系、欧米系企業などを対象に米国、カナダ、メキシコといった広範囲な地域で事業を展開している。
MORESCO USAではダイカスト用離型剤、熱間鍛造潤滑剤などの特殊潤滑油を手掛けるが、需要が堅調に推移しているのが従来品に比べて極少量塗布を可能とする水溶性少量塗布型離型剤。廃液削減や金型の長寿命化の製造コスト削減に加えて、油煙対策などユーザーの作業環境の改善に寄与するため安定した需要が見込まれる。
水溶性少量塗布型離型剤だけでなく、環境負荷低減や作業環境改善に貢献する高性能・高付加価値製品の普及促進を目指す。今後の市場拡大が期待されるのが有機フッ素化合物(PFAS)フリー潤滑剤。半導体製造装置や産業機械用途などを対象に市場調査を進めながら本格展開を視野に入れる。
MORESCOは、クロステクノロジーズ社と開発・生産・販売面などあらゆる面で連携・統合に力を注いでおり、その成果が出始めている。潤滑油に関する原材料(シリコーン)の内製化も順調に進行中だ。今後はMORESCOでは扱っていなかったウレタン樹脂用離型剤など新規分野への参入を図りつつ、グループ全体の競争力強化を目指す。
今年にはメキシコに現地法人を設立し、営業活動を開始した。自動車産業などの成長が予想される中米地域でも確固たる事業基盤を確立する。