佐藤祐一 社長
NRSロジスティクスアメリカは、半導体や電池関連産業の拡大で想定される物流・保管需要の取り込みを本格化する。先行投資としてアリゾナ州カサグランデに建設した「NRSロジオスアメリカ」が今年、本格運用に入った。化学品物流でこれまでに培った知見、技術が詰まった総合物流拠点だ。先端半導体を中心に製造規模が拡大するにつれ、サプライチェーン上の各所で危険物を含む化学品の保管ニーズが増えると見て、高品質な保管サービスを強みに需要の取り込みを狙う。
新拠点を開設したアリゾナ州は、最先端製品を含む半導体の製造工場が立地するほか、車載電池メーカーも進出している。新拠点のロジオスでは、こうした分野に関連する物流には不可欠な危険物倉庫や高圧ガス貯蔵所を設置。また、ISOタンクコンテナでの運搬・貯蔵を想定し、一部屋根付き区画もあるコンテナ置き場、メンテナンスデポ、高圧ガス(毒性)用貯蔵設備も整備した。
半導体材料のなかには低温での保管が必要な製品もあることから、将来的には倉庫内に冷凍倉庫を設ける考え。先端半導体のプロセスが進化するにつれ、こうしたニーズは拡大すると見ている。
車載電池材料では、とくに電解液の動きに注目している。主要な電池部材のなかでも電解液はボリュームがあり荷姿がISOタンクコンテナとなるため、ヤード内に十分な保管スペースを確保した。NRSロジスティクスアメリカの佐藤祐一社長は「同等規模のコンテナ置き場はこのエリアにはないので、(需要を)取っていく」と話す。米国内では電解液工場が東海岸や中西部に立地しているため、電池工場の建設が予定されているアリゾナで保管ニーズの取り込みを図る。
半導体も電池も、輸入に頼る部材を今後現地調達に切り替える可能性があり、そうなった場合は鉄道網の活用が必須となってくる。ロジオスでも将来的な引き込み線の敷設を検討している。